06Oct 2016
第一志望校を決めるにあたって、通学距離とともに大事な条件がスクールカラーです。
スクールカラーは、大きく分けて2つあります。1つは管理型。学校としては大学受験の成果でその学校の評価が決まるところがあるので、中堅校は大学受験対策に力を入れることになります。
例えばカリキュラムにしても、今の中学校のカリキュラムは「脱ゆとり」になったとはいえ、以前に比べれば断然内容が薄い。数学で言えば、二次関数の頂点は原点を動かないし、三角関数なども中学の範囲からは消えています。だから、ここを早くやろうと思えばやれるので、カリキュラムとしては2年間で切り上げてしまう。そうすると中3で高1、高1で高2と1年ずつずらすことができて、高3は浪人状態になる。で、ここで1年間ばっちり大学受験対策をやる、というような形が生まれるわけです。(まあ塾と同じようなことでしょうが。)
で、そうなると、当然子どもたちのおしりはたたかないといけない。宿題や成績を管理し、テストを多くする。まあ、これが管理型です。
それに対するのが放任型。放任型は伝統校に多い。入ってくる子どもたちが優秀で、まあ、それなりに意識を持っているから、最初遊んでいても、そのうちに勉強を始めるからあまり心配はしない。その分、部活や学校の活動の大いに力をいれてもらったり、自由に自分の興味を広めてもらう、という方向に進む。
しかし、そういう生徒たちが、管理型の生徒に受験では勝てなくなった部分があるわけで、人気は今、管理型にあると言ってもいいでしょう。
でも・・・。
だれも大学受験の後の結果を教えてくれないわけです。
じゃあ、その後はどうなったのか。
なぜ伝統校は伝統校たりえるのかと言えば、人物を輩出し続けているからです。
ではなぜそうなるのか、と言えば、やはり学生の頃の無茶や奔放があるからでしょう。(ということを言うと、またお母さんの目が厳しくなるわけですが)
いろいろな可能性が伸びている、という点で考えると、自由な時間を持たず、成績や宿題を管理される方が限界がすぐ来てしまうでしょう。
だって、伸びているのは大学受験に対するスキルだけだからです。
東大が入試改革に熱心なのは、そういうスキルだけでやってくる生徒が増えて、その後の成果が大きく劣り始めているから、とも言えるようです。だから、やはり子どもの教育は長い目で見る必要がある。
通学距離範囲の学校で、まずは説明会を聞いてみてください。長期的視野に立った教育なのか、それとも大学受験に向けた教育なのか。
学校は塾とは違う、という視点はやはり必要だと思います。
最終更新日: 10/7/16, 5:55 AM