ある大手塾の元オーナーの方と話をしたとき、「先生よりもシステムで合格が決まるようにした」という話を聞きました。実際にその塾の先生の7割は時間講師。しかも多くの場合は学生が多い。もちろん研修はするし、マニュアルもあるわけですが、だからといって先生の力で左右されることのないように、システムを組んである、という話でした。 で、そのシステムとは何なのか?と言えば、勝ち残りシステムです。 つまり、毎月組み分けテストをやりながら、塾生の競争を促し、上位の子どもたちを選抜していく。そして選抜した子どもたちを6年生の秋に学校別特訓で指導して、上位校合格を果たす、ということなのです。 だとすれば、カリキュラムとテキストをしっかり自分で勉強して、組み分けテストで上位を取れるようになっていれば、別に塾に行かずとも良い、ということなので、実際にその塾では多くの先生が辞める時期があったが、別に大きな動揺もなく、次の先生たちが教えることでまたシステムが稼働していく。 それはそれでもっともだと思ったところもありますが、しかし、一方で、勝ち残れなかった子どもたちはどうなるのか、という疑問が残るわけです。 結局このシステムは、ついていけない子どもたちも大量に生み出しているわけですが、それに対するフォローはあまり多くはない。せいぜい附属の個別指導を紹介するぐらい。実際に先生と面談する機会もほとんどありません。 まあ、そういう塾だ、と思えばそれはそれでよいわけですが、ただし、我が子がうまくいっていないな、という場合、一刻も早く撤退すべきなのです。精神的に参ってしまうし、本人のやる気が出てこなくなる。そうなると、受験にならなくなってしまうからです。 一人一人の可能性を伸ばすにはシステムももちろん大事だが、やはりそれに関わる先生たちの力は小さくない。子どもたちの可能性を引き出す大事な要素だと思います。 フリーダム進学教室無料体験実施中です。 本科バインダー表示画面 フリーダム進学教室 新連載 学校訪問シリーズ 第1回 洗足学園中学 今日の田中貴.com やり方、忘れた! 受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は パソコンを使いこなす小学生 慶應進学特別から 2月2日以降の学校別特訓がない