2019年度夏期講習のお知らせ
これから中学受験を始めようということで進学塾に相談された方も少なくないかとは思うのですが、基本的に進学塾は途中から入るのはなかなか大変です。
まず入室テストというのがあるわけですが、進学塾のカリキュラムに合わせてこの入室テストは作られているところがあるので、その段階で何もやっていない子が解ける問題はそう多くはないでしょう。したがって悲惨な偏差値が返ってくることになる。
これは当たり前の話なのですが、塾としては当然そうでなければ困る。でなければ早く始めてもらう意味がないでしょう。
「ほら、だから早く来なきゃダメなんです」と担当者の顔にちゃんと書いてある。
しかし、これはあくまで塾の論理でしかないのです。塾が決めたペースに合わなければ、塾で勉強するのが難しいとは思うのですが、しかし塾のペースが異状に早いのです。以前は2年間で準備をする塾がほとんどだったのですが、少子化で子どもの数が少なくなった。なので、下に生徒を伸ばさないと塾がやっていけないということで、4年生からスタートすることになったのです。だから本当はいらないことが一杯ある。例えば4年生の間1年間ずっと地理をやります。その後5年生になってもまだ地理が続く。3年間のうち1年半が地理なのですが、地理の勉強はそれほど大変ではないのです。じゃあ、なぜこんなに長いのか。他にやることがないから、です。
まあ、そういうことを言ってしまうと身も蓋もない話ではあるものの、実際そうだから仕方がない。効率良く勉強を進めるのであれば、いろいろなムダを省けるはずなのですが、すべてが塾のコントロール下で進むから省くことができません。なに、地理なんか後からやればいい、なんてことは許されない。ちゃんと組み分けがあってチェックされるから、やらなければいけない、ということになるのです。
ということなので、途中から始めるとなると、塾でやるのは大変面倒なことになる。だから、さっさとこの選択肢をやめてしまいましょう。つまり、カリキュラムが一通り終わるまで、塾で勉強しない。一通り終わる目標は1年後の夏休み終了まで。6年生の秋になれば、どの塾もカリキュラムは終わってしまいます。そして入試に向けての実践演習が始まってくる。このときに合流できればいい、ぐらいに考えればいいのです。
なに、その時の入室テストで良い成績をたたき出してご覧なさい。塾は暖かく迎えてくれるでしょうから。合格実績になる子はどこの塾でも大切にします。授業料を免除してくれるところもあるぐらいですから。
だからそこまでは家庭で勉強を進めることにすればいいのです。それに、実際に習い事があったり、スポーツの練習があったりすると塾に自由に通えないことが多いでしょう。だったら、自由になる時間を使って自分で受験勉強を始めればいいのです。
具体的には何で始めればいいか。
そのための教材として良いのが、ネット塾と通信教材です。
ネット塾としてはフリーダムをお勧めしますが、私共以外でもネットで授業を提供しているところがいくつかあります。それぞれの特質を調べられると良いかと思いますが、ネット塾以外にも通信教育もあります。通信教育はテキストを送ってきて、問題を添削してくれるシステムになっていますが、テストになっているところもあり、また動画で授業が見れるところもあります。
それぞれいろいろな特質がありますが、ポイントとしては
1)すべての教材が自由に使えること
2)わからないところを教えてもらう方法をもっていること
の2点に気をつけられると良いでしょう。
子どもたちの勉強が進むにつれて、「あそこはどうだったっけ?」と思うことが出てきます。そうするとその部分をもう一度練習したいところなのですが、それが見えないとやはり不便です。ですから、手元にすべての教材や授業を見れるようになっていることが望ましいです。
また、当然勉強しているとわからないことが出てくるでしょう。それを質問できるようなシステムがあるとさらにプラスになります。決まった先生が学習管理をしてくれるのも便利なシステムでしょう。
大事なことは、自分で勉強しやすい方法を見つけるということです。習い事やスポーツの時間を除いて、自分で組みやすいやり方で勉強することです。そして6年生の夏休みまで、それで勉強を続けることです。ただ、自宅で勉強するのは不安なことが多いでしょう。そのペースを作ってくれる先生がいると良いでしょうから、例えば個別指導や家庭教師など、自分の時間に合わせて勉強を教えてくれるシステムを併用すると良いと思います。
特に家庭教師の先生は、いろいろなシステムに対応して勉強をフォローしてくれる先生が多いので、算数の先生を中心にお願いするのが良いかと思います。
まずは、そうやって1年間で勉強を進めていけばいいわけですが、しかし、実際に始めてみると、なかなか終わらない、という場合が出てくるかもしれません。ネット塾も通信教材もいろいろ豊富に問題を用意してくれますが、しかし、実は念のために用意されていることが多いのです。早く終わってしまえば本当はそれでいいのですが、それで不満を持ってもらっても困るので、量を多めに用意していることが多いのです。
で、そこでやるべきことを選別していかなければなりません。次回はその方法を具体的にお話しましょう。
今日の田中貴.com
受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
慶應進学館から