2019年度夏期講習のお知らせ
中学が問題に込める想いはいろいろな形で顔を出します。ある中学校が計算問題を出題するのをやめたのは、最早そういう基礎力を問うよりも問題文から条件を読み取り、論理を組み立て、解答を求める力を問えばいい、とシンプルに考えるようになったから。
当然、問題を解く過程で計算をするのだから、問題を小分けにして計算問題を出す意味はない、と考えるからです。
逆に計算問題や一行問題を多く出す学校は、「少なくとも基礎の力は持っていてほしい」と思うからです。
中学に入ってから伸ばすとしても、基礎に戻る時間はもったいない。少なくもこれだけのことができなければ、本校の授業にはついていけないだろう、という視点で問題を作ります。
で、特にここのところ、考える力を問う問題が増えてきました。
例えば大量の資料やデータを与え、そこから作業をしてグラフや表を作り、さらに問いに対して自分なりの結論を文章でまとめさせる。
あるいは、算数の問題で言えば場合を分けて、考えさせる。方程式を解けばおしまい、というのではなく、4つ、5つと検証してその中から答えを見つける。
きれいに解けません。しかし、これから子どもたちが対処する問題はすべてがきれいに解けるとは限らない。だからいろいろなやり方を試して思考力を問おう、という意図が見えます。
これは入試問題にはっきり現れています。
これをまず読み取ることが必要です。
いったいこの学校は何を考えて、こういう問題を作っているのか。
そして我が子はそれに対応しうるのか。
まだ難しいとすれば、あとどんなことをすればいいのか。
そういうことを考えてほしいと思うから、問題は公開され、学校は準備を求めています。
すべての問題に対応することができる、というのはある意味途方もないことです。多くの努力を必要としますから、すべての子ができることではありません。
しかし、志望校が求める資質について、それに応えるということは範囲や考え方が狭まる点で言えば、やはり組しやすいところがあるのです。
志望校を決めるにあたり、当然、入試問題がどんな問題かを、確認する必要があります。
そして、その学校が何を求めようとしているのか、ぜひ考えてみてください。
今日の田中貴.com
受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
算数の知識慶應進学館から
配点に合わせた準備