18Feb 2018
中学入試の国語の読解問題と、公立高校の国語の読解の問題を比べると、実はそんなに違いはありません。
やはり、公立高校はやさしいのね?
いえ、違います。小学生用の文章というのが、実は大変に少ない。
物語文はまだ選択肢があります。しかし、説明文とか論説文になるとこの数はかなり減ってしまう。勢い、高校入試と同じような文章を採録して問題を作ることになるのです。
で、問題はこのレベルの文章を読み解くのに、子どもたちの語彙が基本的には不足すること。
もし読書をしなければ、子どもたちの語彙は基本的に耳から入ることばで構成されていきます。つまり、親とか子どもたちどうしの会話から語彙が増えていく。だからいわゆるギャル語は同世代の中で広がっていくもので、その範疇だけで会話をしている限り、あまり語彙は増えていかない。
だから読解練習が必要だし、読書も大事なわけですが、ただ、読んだって、実は語彙は増えていかない。もちろん語彙に触れる機会は増えるのですが、正しい意味を理解しないまま、何となく意味を覚えていく。例えば「気が置けない」は、何となく悪い意味にとりやすい。「用心しないといけないような相手」という意味に捉えてしまいがちですが、本当はその逆なのです。というように間違って覚えてしまいやすい。
じゃあ、辞書を引くかと言えば、国語辞書はあまり便利にできていない。これは良くお話をすることですが、Aという言葉を調べるとBと出て、Bを調べるとAと出るようなことが起こるから解決しない。しかも今、国語辞書をせっせと引くような余裕を子どもたちは与えられていないでしょう。どんどんやらないと宿題が終わらない。
で、お父さん、お母さんにここは手伝ってほしいといつもお願いをしています。
つまり、横で一緒に本文を読んで、これは知らないだろう、と思うことばはどんどん教えていく。
辞書を引きなさい、なんて言わない。もう片っ端から教えていく。そうやって、大人と会話することが大事なのです。
なぜか?
子どもは耳から語彙を増やすからです。これはギャル語と同じ構造。耳から聞き、その音を聞いて、またそれを使うことによって語彙が増える。
「これはこういう意味だよ」
という会話はそれ自体が子どもたちの記憶に残る一番の方法であるからです。
お父さん、お母さんはお忙しいと思うのですが、ぜひ国語の読解の時は一緒に勉強してあげてください。
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17Feb 2018
ここ十年ほど、男子校、女子校が共学校に変ってきています。
女子校が共学校に変わるケースが多いのですが、やはり共学校人気というのはあって、特に女の子は共学校を希望するケースが多い。
しかし、男子校、女子校にももちろんメリットがあるのです。
中学生の時期というのは、やはり女子の方の精神年齢が高い。共学校を見ているとやはり女の子が強い、というイメージがあります。その分、女の子に圧倒される男の子という構造はあるわけで、男子校はそれがない分、男の子が幼いなりにいろいろなことをやっていける。
多少なりともこの頃の男の子というのは、いろいろなことをやってみたい、と思うのだが、それが女の子の「ばかみたい」に圧倒されて、シュンとなる部分はあるのです。それが男子校にはない分、のびのびしているというところはある。
一方女子校は男子がいない分、何でもかんでも女の子がやる、という世界ですから、型にはまらない。
例えば文化祭なんかで大工仕事は男子が、みたいなところはあるわけですが、女子校には男子がいないから、それも女子がやらないといけない。
つまり「女の子だから」的な発想はまったく働かなくなる。これは女の子の秘めた才能や能力を引き出してくるところがあります。
共学は高校になるにつれて色恋沙汰が多くなってくるが、まあ、男子校、女子校の場合はそれが校内には持ち込まれない分、のんびりとした空気が流れるところはある。
大学に入れば当然、またそういう嵐にさいなまれるところはあるのだろうが、しかし、少なくとも中高6年間、静かな流れの中で生活できるというのは、見方によってはメリットがあります。
絶対に共学がいい、という子が多くなりましたが、男子校、女子校にもいいところはあるのです。
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16Feb 2018
フリーダム進学教室では学校別の出題傾向に合わせて、応用力を伸ばすべきだと考えています。
6年の受験学年では、前半はきっちり基礎を固め、応用力は第一志望、第二志望の学校別出題傾向に合わせて演習しながら伸ばしていく方が効率が良いと思うからですが、しかし、ここで「出題傾向は変わらないのか?」と心配される方がおられるかもしれません。
結論から言えば変わりにくい、と言えます。
まず学校は取りたいと思う生徒像があって、入学してくる生徒に望む資質を質す試験を作ります。
例えば学校でレポートが多い学校は、やはり記述式の問題を課すことが多いし、また理系に力をいれたいと思う学校は理科計算などの問題を出題することが多くなります。
生物の観察に力をいれている学校は生物に関心のある生徒を入れた方が良いし、語学力を求めるのであれば帰国子女枠を作り、英語の入試を課すでしょう。
学校で自立した高度な学習を進めているのであれば、応用力を試す試験をしないと学校の教育とバランスが崩れることになります。
元からある考えがあって入試は作られているので、変わりにくいという面がまずひとつ。
もうひとつはやはり、出題傾向が安定している方が受験者としても安心して受けられるので、学校側もその配慮をする傾向が強い、ということです。
ある学校はよく説明会で「入試対策は過去問をしっかり勉強してください。」と繰り返し説明しています。そういう学校の入試問題を見ると、本当に出題傾向を明確にしています。
1問目は何、2問目は何、という形から始まって記述問題の割合、基礎と応用の割合などが定型化されています。だから対策を立てやすいし、その対策の立てやすさが受験生を集めるひとつの大きな要素になることは学校側もわかっているので、なかなか変えられないのです。
以前、ある学校が大きく入試傾向を変えるのに2年かけたことがあります。
2年前の説明会から話を始めていました。実際にそれほど大きく変わったか?と思える部分もあったのですが、学校はそれぐらい気を使うものなのです。
今の時期は、志望校を絞り込みはじめる時期ですし、子どもたちの勉強はカリキュラムがまだ終わっていないので、まずはしっかりカリキュラムの習得に力を入れてください。並行してお父さん、お母さんの方で情報を集め、出題傾向をある程度考えた上で、夏休み以降、学校別傾向に沿って応用力を伸ばしていく、と考えていけば無駄が少ない対策ができると思います。
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