25Feb 2017
同じ兄弟でも
  • 作成者: Golilla  カテゴリ: 5年生の担任から
お兄ちゃん、お姉ちゃんの受験が終わり、今度は下の子の番、という新学年。

本人はようやく自分の番が来た、と多少なりとも張り切っているところはあるのですが、親の方はちょっと、くたびれているので、もう少しのんびりしたい、と思いがち。

もちろん6年生直前のあの緊張感は必要ありませんが、だからといって、やはりそれなりには力を入れてあげないといけない。

一番上の子のときに比べれば、だいたい状況はわかっているから、という感じになりやすいわけですが、本人はわかっていない。

本人は初めての受験ですし、いずれにしても上の子の結果は知っているわけだから、それなりに緊張している。

上の子が合格していれば、「自分が落ちるわけにはいかない」と思うだろうし、上の子が残念であれば「自分はそうならないようにしないといけない」といずれにしてもプレッシャーだけは抱え込んでいる。

しかも、お兄ちゃん、お姉ちゃんでうまくいったことが、本人にあてはまるとは限らない。その意味では、親の方は経験があっても、下の子は下の子なりの方法をしっかり考えなければなりません。

もちろん最初の受験に比べれば親には余裕があるので、それをなるべく利用して省けるところを上手に見つけてあげてほしいと思います。


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最終更新日: 2/26/17, 5:55 AM
23Feb 2017
根拠を探す
  • 作成者: Golilla  カテゴリ: 5年生の担任から
国語の文章を問題に出された作家が

「いやあ、書いた僕でも満点がとれない」

といった逸話は、結構過去からあります。

だから、入試問題の読解は、文脈を読むことよりも、実際にどう書いてあるか、ということを重視する。

誰がどう考えても、こういう答えにならないと本当はいけない。

だから

「出ている本文」に「こう書いてある」ので答えはアという論理なのです。

これが最初は違和感があるでしょう。

実際に読み取っていく過程で、こういう意味なのではないかと思われる文もあるでしょうし、この文はこういう解釈も成り立つ、ということはあるかもしれません。

しかし、自由作文でもない限り、そういう論理は成り立ちません。

したがって塾の文章読解の授業は

「何が根拠か」

ということを中心に考えさせます。

ここに「こう」書いてある、ということを発見することが訓練のスタート。それが見つからないと、答えが出せませんから、実際には文章を読むというよりも、根拠を探すということを中心にする場合が少なくないのです。

これは異論もあるでしょう。本当に文章を読んでいるのか?ということとは若干論理が違う。だから作者が間違うのです。

作者は自分の論理でこの文章を組み立てていますから、文章に書いてなくてもひとつの論理がある。

しかし入試問題の場合「書いてないこと」は論理の根拠にはなりません。

だから自分の書いた文章を入試問題に使われたくない方も最近は増えているのです。

ただ勉強はここを割り切ってやらないと、進みません。案外文章を読むのが好きな子がこのことに注意がいかないばかりに点数がとれない、ということはあるので、注意が必要でしょう。


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最終更新日: 2/24/17, 5:55 AM
21Feb 2017
子どもは耳から言葉を覚えるから
  • 作成者: Golilla  カテゴリ: 5年生の担任から
子どもたちのボキャブラリーは耳から入る情報で形成されていきます。したがって小さいときからの本の読み聞かせや大人との会話が、言語体系を形成するのに非常に大きな役割を果たしています。例えば地方に生まれ育った子どもたちが知らず知らずのうちに方言を体得してしまうのは、その地域の大人たちの言葉を聞き、あるいはコミュニケーションする過程で培われているからに他なりません。ですから、子どもたちの言語体系は耳からできるといっても過言ではないでしょう。

 そうなると、日ごろから子どもたちに接しているお父さん、お母さんのことばづかいは子どもたちの言語体系を作るのにかなりの影響力を持っていることは明らかでしょう。何気なく日常使われていることばが、子どもたちに口移しで伝わり、日常使うことばに変わっていくのです。ですから子どもたちに対して使うことばにとどまらず、日ごろからお父さん、お母さんが使うことばづかいに気をつけなければなりません。

 ことばづかいは乱暴であるか、ていねいであるかという問題だけではありません。

実は積極的であるか、消極的であるかという違いも大きいのです。中学受験でいえば、合否が決まるまで不安や心配がつきまといます。「落ちたらどうしよう」とか「このままだと合格しない」などという消極的なことばを親が使っていると、子どもたちもそのような気分になりやすいものです。

 元来、子どもたちにはいろいろな可能性がありますが、それを引き出すきっかけとなるのもことばです。

 そのことばが消極的であると、子どもたちがいろいろなことに挑戦するきっかけがなかなか出にくいでしょう。しかし、「できる」「やってみよう」など積極的なことばづかいを親が心がけていれば、当然子どもたちのことばもまた気持ちも積極的になってくるでしょう。そうなればいろいろなことに挑戦するし、たとえ失敗してもまた「やってみよう」という強いことばにうながされて、やり直してくれるでしょう。

 やがてはいろいろなことに挑戦して、自分でできる範囲が広がってきます。そうなれば自信も出てくるし、自我が育つのも早くなります。

 子どもを積極的な子に育てるためには、親が子どもに対して使うことばを積極的なものにすることが大事です。お母さんはどうしても生活の中で子どもたちに対して注意することばがり多くなり、ともすると消極的なことばづかいになりやすいので、ぜひその点は注意してみてください。


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最終更新日: 2/22/17, 5:55 AM